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Vol.10(2003.6.7) |
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決勝ラウンド 第3R |
決勝最終ラウンドの朝を迎えた。 競技開始一時間前である8時、競技役員は配置についた。 会場である能登空港の外には、すでに300名以上が開門を待っていると、現地スタッフから知らされた。 一般ギャラリーの集団が滑走路を横切って歩いて来るのが見え始めた。 多い。 競技サイトAへの途中にある本部テント脇のボードに人だかりができはじめた。 Aサイトに向かう人の流れに、知った顔が多くなってきた、日本選手権の予選、本選に出ているF3Cフライヤー達だ。 世界選手権でのフライトを見たい、日本選手を激励したいそれぞれの思いが開会の時を待つ。 個人最終成績は、(予選総合点)、(決勝1R)、(決勝2R)、(決勝3R)の4個のうち、最も低い点数を除いた、3個の合計で決まる。 昨日の、決勝1R、2R終了時点の得点差から、優勝の行方は橋本、Youngbloodの二人に絞られている、現時点でアドバンテージは橋本選手にある。 橋本選手はトップ点を取った時点で文句なしの優勝となる。Youngblood選手は、橋本選手を引き離しての得点を掴まなければ勝ちはない(トップ点1000点を取った場合でも橋本選手を十数点引き離す必要がある)。 橋本、Youngbloodの両者以外がトップ点(1000点)を出した場合でも、この関係に変化はない、しかし、優勝は逃したものの、小林選手以下にとってもこのラウンドで1000点を取ることは明日につながる。 2年後の世界選手権のためにも、そして日本選手にとっては、日本選手権に向けてのアピールの場でもある。 風はほとんど無い、フライトコンデイションは良好のようだ。 定刻の9時、第一番目のYoungblood選手のエンジンがかった。 昨日までに比べて、静演技に生彩が感じられない、何度も制覇した彼をしてもプレッシャーを感じているのか。 上空は独特のフライトラインを取る。 速度を抑えた演技で纏めた。 続く2番手に橋本選手がフライトを開始、静かな排気音だけが会場を支配している。 ここにいる全ての注目がこのフライトに集まった。 静演技、動演技ともに大きなミスは無かった。 得点集計に時間がかかっている。 理由は、ジャッジの採点したペーパーを、競技サイトで記入ミスが無いか毎回点検してから集計本部に搬送してくるためだ。 マークした得点の位置が判別しにくい場合はジャッジに確認して再記入して頂く。 今回もそのケースのようだ。 Youngblood、橋本の両選手の採点表が集計本部にほぼ同時に搬送されてきた。 Youngblood選手が639.5点と高得点が掲示された。 橋本選手の得点は637.5点と及ばなかったもののやはり高得点。 、この時点で、集計上、橋本選手の優勝が確定した。 最終ラウンドの競技が進行する、各選手みごとな演技を披露している。 最終番手に小林選手がフライト開始。 演技中に選手達からも拍手が起こり始めた、動演技で毎回拍手を受けている。 オートロでタッチダウン。 小林選手もガッツポーズを決めた。 得点は、642点と最高点をマークした。 自ら3位入賞を掴むと同時に、意地を見せた、明日に向けての強烈なアピールだ。 開催前から波乱続きの第10回世界選手権in能登。 競技は天候に恵まれ、無事閉幕することが出来た。 決勝進出選手(選手番号と氏名) 決勝3Rフライト順に掲載 |
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